コラム 「お遍路さん」

2025/05/30
非営利活動法人 設備システム研究会
ベンダーのH


皆さんこんにちは。初めてコラムを執筆いたします。
コラムネタを何にすべきか、もともと私のネタの引出しが極小の上に、 まじめネタだと読んでもらえないと悩み続け、あれよあれよと言う間に、 原稿〆を意識しなければいけない時期となり、意を決して、我が故郷、四国を代表する「お遍路」をご紹介することにします。
(意を決する必要のないテーマの気もしますが…。)

さて、「お遍路」は徳島県から始まり、高知県、愛媛県、香川県の順番で、 総八十八カ所のお寺(霊場と呼ばれています)を巡る、全長1,400キロにも及ぶ壮大な 巡礼路です。本コラムをご覧いただいている方々の中でも一度挑戦してみたいと 考えている方、はたまた、既に何回も通っている方もいらっしゃるのでは ないでしょうか。

私が幼少期(もう40年以上も前)を過ごした実家(高松市)の前の細い路地は、 巡礼路ではなかったものの、お遍路さんを見かけたことも多々ありました。
幼少当時は「お遍路さん」の詳細を知る訳もなく、 「白衣」(はくえ)をまとい、「杖」(混金剛杖と呼ぶそう)をつき、「鈴」を鳴らし ながら、家の前を颯爽?と歩く、お遍路さんには、正直、近寄り難い威厳漂う雰囲気 であったことを今でも強く覚えています。

そんな「お遍路」も、今では、国内・海外、男性・女性を問わず、 多くの方々をお見かけするくらいに、世界に知れ渡りました。
四国4県が協力しあって遍路道が整備され、また遍路道・宿を含めた多国語での各種情報が充実し、スマホで入手しやすくなったことが大きいと思います。

お遍路の紹介ばかりしてきましたが、「このコラム書いてるお前はどうなんだ!!」って声が聞こえてきたので、私のお遍路体験を少しだけ?紹介します。

10年ほど前の40歳代前半の頃、晩酌・夜食(おやつ)が大好きな私は、結構な勢いで メタボまっしぐらの状況でした。(今も変わっていませんが)大量のぜい肉を携えた 私のお腹を見かねた妻から
「東京から四国に戻ってきて、夜の飲み屋街以外歩かなくなり、せっかく四国にいる のだから、ウォーキングを兼ねて、近くの八十八カ所に、歩きで巡らない?」
と言われ、しぶしぶ受けたのが、お遍路にはまったきっかけとなりました。
自宅から6kmほどの霊場(太山寺と言う愛媛県松山市のお寺)に、嫁、娘 (当時は小学生低学年)と3人で、春の小鳥のさえずりが聞こえる田畑の中を散歩がてら 歩きで向かっていると、結構これがよかった!!ストレスも運動不足も解消!!
長時間歩いた後の晩酌のビールもガンガンいけてこれまた最高!!
と、私にとって断る理由はありませんでした。

以降、我が家は普段着ではありますが、「経本」(お経が書かれている本)と、 「納経帳」(初回、嫁がお寺の方に「スタンプ帳下さい」と言って、すごく不機嫌な顔されたのを鮮明に覚えている)「線香」「ろうそく」のみ持ってウォーキングがてら今でも巡礼しています。もちろん、我が家は全て歩き遍路ではなく、遠く離れた場所は、最初のお寺までは車で向かい、残りの近くのお寺は歩きで巡礼するなど、続くように工夫しています。(ただ、その工夫の甲斐なくお腹のぜい肉は相変わらずの量…)
ですので周る順番もバラバラですし、今でも、徳島県と高知県の一部は、制覇(巡礼)できていません。これは退職後の楽しみですかね。
ちなみに娘は開始から約半年で離脱。高校生になった今は、当然ついてくる訳もなく、 歳を重ねたらきっと再開してくれるはずと、親バカながら今でも期待して再開を待っています…。
以上、バカげた個人の話大変失礼しました。

お遍路の巡礼手段・巡礼順・スタイルは基本自由のようです。
車・バイク・自転車・JR・歩きでの巡礼、また何回にも分けて巡礼など無理しないスタイルで巡礼する方が大半です。
瀬戸内海・太平洋に囲まれた四国の大自然と讃岐うどん・鳴門金時・土佐かつお・愛媛鯛めしなどの郷土料理も楽しみながら、皆様も巡礼を兼ねて四国を訪問されてみてはいかがでしょうか。

長々と私個人のお話ばかりで、お許しください。
また、写真等の画像も、何が著作権になるか分からないため、 掲載を割愛させていただきました。ご了承ください。