昨今人手不足もあり、あらゆる場面で無人化の波。駅の改札、店のレジ、レストランもロボットが料理を運び、10年後には自動車も無人化になっていて、あらゆる場面で人が関わることがなくなっている。
今回は少し逆行して、歴史はこれからもAIや自動化ができないと思い、あえて人的資本の人力車や食べ物のコラムを書こうと思う。
まず、人力車に乗った時に感じたのはいつもと違う目線の高さから観光が楽しめる点だろう。人が多い歩道ではなく車道の端を走り、快適に町の景色を楽しめ、同じ風景でも違う印象を受ける。五重の棟等も歩行時や車中時と違う角度から景観を楽しめる。
人力車は軽車両扱いなので原付自動車と同じである。
よって歩行者信号が青でも赤でも渡れるメリットがある(渋滞知らず)。
人力車は安全運転でスピードもある。
体力勝負でもあるので若干の俥夫(しゃふ)の息切れは感じるがそれもまた人間味があってよい。
人力車の俥夫(しゃふ)の経験値にもよるが会話も一味違う。
地区の文化遺産や建物、店の説明はもちろん、それにまつわる文化や衣装等、話が飽きない。
「もつ煮の美味しい店はどこか」と聞いたら、生成AIではランキング上位の店などを教えてくれるが、人力車の俥夫(しゃふ)は「何のお酒を飲まれるか」から聞かれた。それに応じたもつ煮があるらしい。これは生成AIではできない切り返し。いいですねー。
たとえばロボコップが俥夫だった場合はどうなるだろうか。時間は正確で、決まりきった会話もあるだろうが、タクシーやバイクと変わりが無く無機質に感じる。
私の体重は、「体重≦81.2kg」である。ロボットだと重量オーバーで追加料金を取られるかもしれない。
人力車の金額を聞いてみたら150万〜200万円。
部品を変えるだけでも20万くらいとの事。
乗用車と同じくらいの金額である。
江戸時代は車での移動は規制があったので、
人力車は明治・大正時代からだが、当時は相当
高価な乗り物だっただろう。
私は歩行してのお城巡りが大好きでコラムを書いたが、城そのものだけでなく城下町を人力車でまわるのもまた違う印象に映るのではないかと思う。
特技が懇親会の私はやはり、夜になれば1人酒場放浪記。
1人飲みは黙って、もつ煮とビールだろう。
なぜ黙って、「もつ煮とビール(赤星)」かはAIではわからないだろう。
店員に聞いたところ、もつ煮の出汁も昔から何度も注ぎ足して作っているらしい。この味を再現できるレシピもロボットではできない味なのだろう。
これからも効率化を求めAIや無人化が加速していくが、人間が汗をかき、泥臭く関わることがビジネスや生活を豊かにするのは、変わらないと思う。