コラム「スキーとスイーツ」

2024/12/27
非営利活動法人 設備システム研究会
ベンダーのS


[冒頭紹介]
今回、初めてコラムを担当することになりましたベンダーのSです。
コラム執筆を受けたものの、さて何について書いたものか・・・
過去のコラムを拝見すると趣味について書かれている方が多いようで、私もまずは趣味の紹介から書き始めることにします。

[趣味のスキーについて]
私の趣味はスキーです。
大学時代に始めたので、かれこれ35年以上でしょうか。
他にも、楽器演奏(ギターやベース)などにもハマったこともありますが、今は熱がさめている感じです。
そんな中、スキーだけはいまだにさめることなく続けております。
(一応スキー技術向上のため真面目に取り組んでおり、指導員の資格を取得していたりします。)

[スキーの魅力について]
なんといっても、真っ白な雪上を滑走する気持ちよさでしょうか。
リフトやゴンドラで登った頂上から見る景色もさながら、2本の板に乗り、締まった空気の中、雪上を滑走する気持ちよさは、日常では味わえない感覚と思います。
また、同じコースを滑ったとて朝一番、日中、夕方と常に雪面状況が変わる中で滑走するので、飽きることがありません。

[スキーヤーの一年の過ごし方って?]
スキーはウィンタースポーツなので冬だけ活動していると思うかもしれませんが、実はスキーヤーは一年中スキーのことを考えていたりします。
春にシーズンアウトしますと、来期の道具はどうしようかと考え、スキーの展示会に行ったりします。
このご時世、スキーの道具も高額化しており、毎年買い換えられるわけではないですが、道具も年々進化しているので、偵察のために毎年展示会へは行くようにしています。
夏、人によってはサマーゲレンデ(人口のスノーマットを敷いたゲレンデ)をスキー板で滑走し練習したりします。が、私はそこまではしません。
秋になると、間もなくシーズンインということもあり、普段行くスキー場のHPを覗いてはシーズンのオープン日だったり、リフト券の早割販売などの情報を入手したりしています。

[スキーとスイーツ]
私は、長野県の黒姫高原というところをホームゲレンデとしているのですが、ここ数年日帰りで行ける新潟県のNASPAスキーガーデンというスキー場にも練習しに行っています。
このNASPAの良さは、スキー専用ゲレンデでコース幅も広いことから基礎練習に向いていることに加え、ホテルニューオータニが経営しているだけに食事が美味しいことが魅力です。
食事はさることながら、スイーツ類(特にケーキ)のクォリティーが高く、これを休憩時の楽しみにしているほどです。この秋、シーズン前ということでNASPAのホームページをチェックしたところ「パティスリーSATSUKI スイーツコレクション2024 」 −絶品スイーツを心ゆくまでー なる新作のスイーツをバイキング形式で提供するという魅力的なイベント情報を発見。ちょっと金額は張るのですが、思い切って夫婦で参加してみることにしました。もちろん、スイーツのイベントなるものは私にとっては初めての体験です。

(チラシ)

[スイーツバイキング初体験]
時間は90分制
・ケーキ類(新作、高級、スタンダードと各種)
・洋菓子
・和菓子
・プリン、ゼリー
・アイス、シャーベット
また、
・軽食
・ドリンク
とメニューが豊富です。
また、プロの演奏家による生演奏もあるという豪華な企画でした。

(当日のメニュー)

ケーキは美味しいとは思うものの普段は1個食べれば満足ということもあり、何個くらい食べれるのか、どんな順番、どんなペースで食べれば満足度が高いのか、まったく未知の世界です。
高い金額を払うだけに、行き当たりばったりでなく、自分なりに事前に次のような作戦をもって臨むことにしました。
・大抵の人は最初からケーキに並ぶだろうから、そこには並ばず、軽食を食べ、お腹と心を落ち着かせる
・高級なケーキを最初に食べると、その後に食べるケーキの味が安っぽく感じ、楽しめなくなるのではと思うので高級ケーキは最後のほうで食べる
・ケーキ以外のゼリー、和菓子なども途中に混ぜ、いろんなバリエーションを楽しむ

で、当日予定通り会場となるNASPAに到着、まず会場の雰囲気を見てみました。
参加者は子供から年配の方まで、幅広い層が参加していました。
・スイーツ好きの女子会
・夫婦・カップル
・親子孫の三世代家族
・一名様スイーツマニア男子
男女比はざっくり2:8といったところでしょうか。
皆さん、これから始まるスイーツイベントを前にワクワクした様子で、和やかな雰囲気でした。

会場は、テレビで見る芸能人の披露宴会場かと思うほど広く、高級感ただよう雰囲気。
会場の前方にテーブルが横一列に並び、各種ケーキ、洋・和菓子、軽食が配置されています。
前方真ん中に入口があり、左に進む列はケーキ、洋・和菓子類、右に進む列は軽食類と左右に分かれ好みのものを取り進んでいくビュッフェスタイルでした。
ただ、テーブルの前にはシェフスタイルの格式高そうなパティシエの方達が立ち並び、参加者はそこに並びながらパティシエさんに希望の品を伝えて、お皿に取り分けてもらうシステムでした。
「なんか、パティシエさんから見られながら選ぶのって、スイーツ初心者かつ小心者の私は苦手かも・・・」
そんな感じですっかり雰囲気に飲まれてしまった私、前もって考えていた作戦は頭の中から消えてしまいました。

とはいえ、時間制限もあるので、とにかく列に並ぶことにしました。
作戦通り、最初は軽食をとることにしよう・・・
が、列を進んでいくと、次々と気になるメニューが目に入り、取っていくことに。
「うむっ、ちょっと軽食取りすぎたかな・・・ここで食べすぎたらお腹いっぱいになり肝心のケーキを堪能できなくなってしまうのでは?」
と一抹の不安がよぎりました。
でも、自席に戻り食べてみると、そこは高級ホテルのクォリティー、一品一品が見た目も美しく、味のほうも手間暇かけているのがわかる美味しさでした。

さて、メインのスイーツ一巡目です。
いろんなケーキ、洋・和菓子類を眺めながら進んでいくものの、どれにするか決めきれないまま、列の末端まで来てしまいました。
当然といえば当然なのですが、列の末端に配置されているのは、大御所的な高級ケーキです。
「あれ、高級ケーキは最後のほうに食べるはずだったのでは・・・」
と思いなおす余裕もなく、高級ケーキを手にしていました。

自席に戻り、食べてみると確かに美味しい。
フルーツ、生クリームの美味しさはもちろんのこと、ベースのスポンジまでこだわっている感じでとても繊細な味わいでした。
美味しさを存分に語れる表現力がないところが残念です。

少し雰囲気に慣れたところで、スイーツ二巡目です。
ちょっと趣向を変え、「チーズケーキ」と「アップルパイ」を選んでみました。
どちらも美味しいのですが、ケーキの中では重めの部類、満腹中枢に響きました。
「なんか、もうお腹いっぱいかも」「まだまだいろんなものを食べるはずだったのに・・・」
と、事前の作戦を何ひとつ実行できないまま、気持ちもお腹も満腹となっていました。

コーヒーを飲み、少し休憩してはみるものの、巷で言われるスイーツは別腹ということもありません。
終了までの残り時間もわずかとなったので、最後の締めということでイチゴショートケーキを選ぶことにしました。
食べてみると、ほぼ満腹状態だったにもかかわらず、王道のイチゴショートは絶品かつ安定の美味しさでした。
「なんといってもケーキってイチゴショートが一番。定番には定番たる所以があるんだと、妙に納得。」
(でも、その前に食べたシュークリームもひそかにヒットだった。)
イチゴショートを食べ終わったところで終了時間、お腹も気持ちもいっぱいの中会場を後にしました。
生演奏の方も楽しみにしていたのですが、心の余裕もないまま、じっくり聞けず・・・

(生演奏の様子 NASPA facebook より )

[最後に]
決して作戦は成功したとはいえませんが、十分すぎるほど非日常な時間を過ごすことができたことは確かです。
今回の体験を振り返り、感じた(反省した)ことは、以下の3点です。
・金額分食べようという気持ちに走らない(高級ケーキとはいっても、そればかりは食べ続けられない)
・定番のケーキには定番の良さがある
・年齢を重ねると味覚は変わる、濃厚なメニューばかりでなく和風あっさりメニューも選ぶべし
年齢も味覚も人それぞれ、あらためてメニューを見直すと、料理長も幅広い参加者全員に楽しんでもらえるようにと、そんな意図があってメニュー構成を考え提供されていたのだと、あとになって気づきました。

そんなわけで、スイーツバイキングには、スイーツ好きの方だけでなく、そうではない方にも普段味わえない時間、空間を過ごせる魅力がありました。 都内だといろんなところで実施されているようなので、機会があれば一度参加してみてはいかがでしょうか。
私も、今回の経験を生かし、今度はリベンジをと密かに企んでいます。

とりとめもない文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。