コラム「こうやってできていたのか!」

2024/11/30
非営利活動法人 設備システム研究会
彦根


初めてコラム担当します、彦根です。
私は今年4月より7カ月間、福岡に単身赴任していました。
仕事中はあれこれやることがあるので良いのですが、休日となると暇で暇で・・・。
ある時、暇を持て余してスマホで色々調べていると、宿舎から車で40分程行った所で
“ほたる祭り”が開かれるとのことで、興味本位で参戦してみることにしました。

【折角だから!】
私自身、ちゃんとホタルを見に行った経験が少なかったので、
ここぞとばかりにホタル撮影も試みてみました。
ただし、デジカメや一眼レフは持っておらず、手元にあるのはiPhone12Proのみ。
事前にAmazonでスマホ用三脚を購入し、宿舎で軽く練習してからいざ祭りへ!

【会場到着】
場所は、福岡県朝倉郡東峰村にある宝珠山。
山の中にある川沿いの公園内で祭りが行われます。

“どこからこんなにたくさんの人が?!”というくらい賑やかで、
ステージでは様々なイベントも催されていました。
車なのでビールを飲みたい気持ちをぐっと堪え、ノンアルとおつまみで我慢。

ホタルが出るというだけあって、川の水はとてもキレイで、子供たちも川で遊んでいました。
それを横目に、私は他の人の邪魔にならずにホタル撮影しやすそうな場所の確保へ・・・。

【いざ、撮影!】
川沿いの田んぼ道を選び、三脚をスタンバイ。
のんびり待ちながら19時半が過ぎ、辺りが暗くなってきたころ、
ついにホタルの姿が!!

お分かりいただけるでしょうか?、
写真中央のやや上部に、ホタルの軌跡を点々と写すことに成功。

【カラクリ@】
通常、ただiPhoneのカメラを起動した状態で撮影すると、このような軌跡は写らないのですが、
カメラのシャッター速度を延ばすことで、その分カメラに光が入り、軌跡を写すことができます。

iPhoneでシャッター速度を延ばす操作は、このような@〜Bの感じになります。
Bで時間を調節でき、暗闇でカメラ固定をしている状態だと、
MAX30秒までシャッター速度を延ばすことができます。
カメラを固定してこの30秒を維持させるために、三脚を購入したのです。

暗くなるにつれ、少しずつホタルが増えて来ました。
これでも写真としては十分なのですが、時間があったので、もっと粘ってみました。

【ついに、それっぽい写真が!】
数十枚撮影し、やっと撮れたのがこちら。

左上にくっきりと光る線が!
こんな写真が撮れると思っていなかったので、思わず声が。笑

実際の光っているところはこんな感じです。ホタルって神秘的ですね。

そしてスマホでもここまで撮れるのか、と感心して撮影タイム終了。
真っ暗の中、なんとか帰宅。

【カラクリA】
撮影には満足したのですが、“ネットで見たことある写真とは随分雰囲気が違うな“と
違和感を覚えつつ、またネットサーフィン。
すると判明。
一般的によく見かけるホタルの光跡がたくさん写っている写真は、合成したものだそうです!

だいぶ衝撃でした。
でもよく考えてみればそれはそうですよね、そんなに飛び交っているわけがない。

ホタルが飛び交っている合成は『比較明合成』という技術を使って、
明るいところだけを合成しているのだそうです。
そのような技術があるのを初めて知りました。

サイトで紹介されていたソフトを用いて、実際に合成したものがこちら。

これは明るいときに撮った写真を16枚合成しましたが、とてもたくさん飛んでいるように見えます。

また、暗いときに撮った写真を同じく16枚合成した写真がこちら。

先に紹介した左上の光跡が、くっきり残っているのがわかります。

ただ今回、祭り中に撮影したため人が多く、
懐中電灯やスマホの光が写り込んでしまい、ボツになった写真も多くありました。

私でもこのような写真が撮れるのですから、合成技術ってすごいですね。
また何か新しいことにチャレンジしてみようと思います。