コラム「BIMのお仕事近況」

コラム「BIMのお仕事近況」

2023/05/31
非営利活動法人 設備システム研究会
設備会社のF


みなさん、こんにちは。設備会社のFです。メール配信のころからコラムは楽しませて頂いていたのですが、とうとう私にもお鉢が回って来ました。コロナ以来、すっかり出不精になった私にはプライベートで書くことが無い・・・(多少あるけど被ってます)。仕事のことでも書くかと何がいいか考えたけれど、最近、情報セキュリティだの著作権だの、規制が多くて、うん、これダメ、あれも無理かー、書く人大変だなーと思いながら結局、仕事の話で当たり障りの無さそうな所で落ち着きました。多少は楽しんでもらえたらなーと思ってます。

私の所属するBIM推進部署ではBIMの研修などもやってますが、最近の課題は、BIMデータの2次利用です。会社からは業務を効率化して残業時間を減らしましょうという指令が出ています。と言う訳で前置きが長くなりましたが、その一環としてBIMXDの試用についてのご紹介です。

BIMXDは、劾exceedさんの製品で、IFCファイルを読み込んでiPadで施工管理ができるというものです。中部Rebroユーザー会でもNexceedさんの発表があったのでご存じの方が多いかもしれません。以前から興味はあり、Nexceedさんにお願いして試用させてもらいました。iPadで施工管理、とは言え設定と全体管理はPCで行う模様です。本当ならこの画面にPowerBIの管理画面(ダッシュボード)が出るはずなのですがあくまで試用なのでご容赦ください。ダッシュボードはiPadでも表示できるようです。

図面登録は簡単でしたが、iPadの進捗画面に表示する部材の選択が大変でした。慣れればそうでも無いかもしれませんが。部材はフィルタ設定で選択する方式になってます。テスト図は用途設定などが適当な図面だったので、痛い目を見ました。図面チェック機能もあるようです。図面を更新しても自動で再フィルタがかかるとのことでした。部材はIDで管理されており、変更の無い部材はそのままです。フィルタ設定ではレイヤー設定による選択ができないのが残念でした。2023年上半期には対応予定とのこと。レイヤーで設定ができると選択が楽になりそう。設定画面では、進捗管理を行う工種・工種作業の設定も行います。ダクト工事や吊り込み・検査などです。写真管理・納品指示は開発中とのことでした。

iPad側の画面です。 テスト案件の情報の問題で、ここからはNexceedさんにご提供頂いた資料の画像になります。すみません。実際のテスト案件も似たような物でした。 この画面はPCでは見れません。残念。こちらも2023年の対応予定項目には入っているとのこと。進捗管理の工種を選択すると、この画面になります。作業を選択して部材の選択を行い、進捗処理を進めます。

3D表示もできますので、現場での図面確認でも使えそうです。表示イメージはRebroに近いですかね。

進捗処理を進めると施工済みのところは色が変わります。進捗データはクラウドで管理され、他のiPadとデータは共有されます。全体の進捗状況は、PCまたはiPadの管理画面(ダッシュボード)で確認するという寸法です。若干、通信状況によってはもたつく感じがありました。表示速度は随時改善を進めているとのこと。現行の通信環境とiPadの能力ではなかなか大変でしょうね。

現段階では大規模案件は、容量(通信共)・iPadの能力の問題で、図面分割するなど工夫が必要なようですが、なかなかいい感じでした。将来、情報機器の能力アップや、5GとかWifi7辺りが普及するとこのようなICTでの管理や業務が当たり前になるんですかね。

おしまい。