コラム「超アナログ人間」
2021/11/30
非営利活動法人 設備システム研究会
HIRO
昭和58年(1983年)に設備業界に入社して以来38年、来年には一応定年(60歳)を迎える。
今から思えばあっという間だったような気もする。
入社時は設計部へ配属されたが、数年後に現場応援を契機に施工図を作成するようになった。
当時の作図はもちろん手描きで、ドラフターと各種テンプレート等を使って作図していた。
その頃の作図のモットーは“正しく・早く・美しく”で、図面の美しさも求められていたため、英数字はテンプレートで、文字も定規を使って書き、提出用の設計図面では「文字書き機」も使っていた。
そして、平成2年(1990年)にCAD担当者となり、それから30年以上CADで施工図を描き続けている。
CADも2次元から2.5次元、3次元へと進化して非常に作図しやすくなったが、私にとってCADは
「Computer Aided Design」というよりも「Computer Aided Drafting」という認識で、その感覚は今でもあまり変わっていない。これは、やはり手描き図面の感覚が染みついているからだろう。
そして、30年以上毎日朝から晩までパソコンの前に座ってCADを使っていると、周りの人からパソコンについても詳しいと思われていろいろ質問をされるが、ほとんど答えられない。。。
そうです!実は私は「超アナログ人間」なのです。CADやある程度のアプリのことは分かるが、パソコンのことはよく分からない。WindowsXPまではある程度理解していたが、それ以降操作性が変わってからは会社のシステム担当者に全て任せてしまったため、現在のパソコンのシステムはよく分からない。特にネットワーク、通信、セキュリティ等についてはかなり怪しい。最近は特に情報セキュリティが厳しくなっているが、そもそもそういったものはあまり信用していないし、基本的には情報は流出するものだと思っている。だから、個人的にはクラウドは使っていないし、スマホ決済もやっていない。クレジットカードは2枚だけ持っているが、マイナンバーカードは持っていない。いろいろと便利になるのは良いことだが、「簡単にできる」ということは「簡単にやられてしまう」可能性があるということなので、多少面倒臭いくらいの方がいいと思っている。
SNSも周りから「LINEだけはやってくれ!」と言われてやっているが、それ以外のTwitter、Facebook、Instagram等はやっていない。Zoom会議も苦手だし、Zoom飲み会などもやったことがない。手帳も一時期スマホや電子手帳を使ったが、私には合わなかったので結局手書きのシステム手帳に戻った。
そして、趣味もなかなかの「超アナログ」である。テレビゲームやネットゲーム、スマホゲーム等はやったことがないし、そもそもスマホには必要最小限のアプリしか入れていない。契約も7GBだが、毎月2GB程度しか使わない。スポーツはテニスをやっているのだが、コロナのおかげでかなりのご無沙汰である。
コロナ禍の巣ごもり期間中にやっていたのは、、、
GraviTrax
GraviTrax
限られた空間で如何に長くて面白いコースを作れるか!
これだけで5万円以上掛かっているぅ。。。
パネルワールド
パネルワールド
できるだけ長くて3両がぶつからないレイアウトを考える。
Zショーティーのジオラマ製作
Zショーティーのジオラマ製作
Zゲージを更にぎゅーっとした鉄道模型。
小中学校の頃、少しNゲージをやっていたが、
久しぶりに“鉄の血”が騒ぎ出した。
現在「ますのすし」の空き箱でジオラマを計画中。
かなりアナログだ!
こんなアナログ人間にとって現在のようなデジタル社会はストレスが溜まる。だから、遅ればせながら今流行りの“サイドFIRE”を考えていたのだが、資産運用が思った通りにいっていない。しかも、家のローンが65歳まで残っている。
しかしまだ諦めた訳ではない。最近はBIM、DX、VR、IoT、ICTとかよりもPER、PBR、ROA、ROEの方が気になるし、ETF、SPYD、HDV、VYM、AGGの方に興味がある。
とは言うものの現実はなかなか厳しい。。。
残り一年で資産運用が大幅に改善するのは難しくサイドFIREは先延ばしせざるを得ないので、しばらくはこのデジタル社会に付き合うしかないのだろう。
しかし、腕時計もデジタル式が出た頃は高かったが、今では100均ショップでも売っている。何百万円もするような高級腕時計は全てアナログ式である。人間もアナログを極めれば価値が上がるのかもしれない。
そうなると、デジタル人間ではなく“究極のアナログ人間”を目指すのもいいかもしれない。