コラム「ご同輩」

2021/01/15
非営利活動法人 設備システム研究会
三木秀樹


新年につき
遅ればせながら、新年おめでとうございます。年明けすぐに、当方は65才になり、目出度く前期高齢者になった。いよいよ本当のお爺さんだ。どうせ、お迎えも近い。もう、コワイものナシだ。あはは。


AI(人工知能)は、1956年に米国ダートマス大学で開催された国際会議において、公式に命名された。それから60有余年、いろいろと紆余曲折があったけど、今は第3次AIブームだそうだ。
じつは、私は1956年生まれなので、AIと同じだ。いろいろと紆余曲折があったのも、AIと同じだ。でも、AIと違って、ブームは全然来ないなぁ。なので、せめて、AIブームが三度目の正直になることを応援せねばな。
人工知能学会(http://www.ai-gakkai.or.jp/)の解説をウケウリすると、AIとは「一つは、人間の知能そのものを持つ機械を作ること、もう一つは、人間が知能を使ってすることを機械にさせること」とされ、知能とは「推論と学習をおこなうもの」とされる。推論とは「ある法則をもとに、ある条件から結果を導き出すこと」とされ、学習とは「いくつかの事例、つまり結果から、ある法則を導き出すこと」とされる。要すれば、人がアタマを使ってやっていることを機械にさせるってことだ。
なので、今流行の機械学習だけがAIというわけじゃない。論理ICも電卓もマイコンもパソコンもAIだ。昔、私が作った、「2台の鉄道模型が交互に、端に着いたら少し休んでから走る向きを反転して、勝手に行ったり来たりしてくれる、擬似エンドレス線」の制御器だってAIだ・・いや、多分。
動画 私の鉄道模型の制御器 (2008年2月)
とは言っても、やはり注目は機械学習だよなぁ。将棋や囲碁の場合は、棋譜をたくさん学習させて、名人クラスにも勝てるようになった。なので、施工図の場合も、図面をたくさん学習させれば、「オレさま」にも納得していただけるような、かなりマトモな施工図を機械が書いてくれたりするのかな。
でも、将棋や囲碁の場合は、形や大きさが決まっているし、評価もはっきりしているし、そのステップも記録されているし、データを作っているのは天才だけど、施工図の場合は、形や大きさが決まっていないし、評価もはっきりしていないし、ステップも記録されていないし、データを作っているのは凡才だ(失礼)。条件があまりにも違いすぎるから、難しそうだなぁ。
写真 私のヘボ碁 (2020年8月)
せめて一つぐらい何とかならんかな、と考えていたら、ふと閃いた。そうだ、施工図を書くステップって、CADが覚えているじゃん、UNDO(元に戻る)の機能があるんだから。そのステップを削除せずに、そのままサーバーに保存すればいーだけじゃん、と。私ってホントに凡才?
でも、CADベンダーさんに話したら「そーゆーことって、できないんですよねぇ。個人情報保護がどーしたこーしたでぇ」とゆーことで、あっさり却下。
「そんなに簡単に却下しちゃっていーのかぁ#、後悔すんなよーっ、このーっ#」と思うが、泣く子とCADベンダーさんには勝てない。それは昔、天下のオートデスクさんから学習した。いい学習だったのかよくない学習だったのかは分からないけど。