コラム「シス研と私」
2020/05/31
非営利活動法人 設備システム研究会
三木秀樹
「おい、三木くん、これ。」と上司から見せられたのは、(社)日本空調衛生工事業協会の機関紙「空衛」に掲載された、設備CAD研究会への入会募集だった。
設備CAD研究会は1994年に発足し、間もなく同協会の傘下となった。それを機に、追加の入会募集がおこなわれたのだった。
当時、私は上司や同僚とともに、空調・衛生設備用CADの開発や運用を推進していた。CADはまだ新技術だったので、「研究会に参加すれば情報収集ができるなぁ」と思った。でも、私はまだ38才の若造だったので、「年上のオジさんとかこわいなぁ」とも思った。
ともかく、参加してみると、皆さん、お互い商売敵なのに、事例やアイデアなどをフランクに話してくれた。また、定例会後の飲み会では、さらに将来展望(夢)についての熱い議論が盛り上がった。ダイダンの神田さん(2代会長)、新菱冷熱工業の堀さん(3代会長)、斉久工業の笠原さん、日比谷総合設備の加辺さん(4代会長、故人)など、お世話になった人を挙げればキリがない。
写真 設備CAD研究会の課外授業(1998年1月)
そうか、あれから四半世紀も経ったのか。その間、設備CAD研究会(CAD研)は設備システム研究会(シス研)になり、新技術だったCADはありふれた道具になり、38才の若造だった私は64才のお爺さんになった。
お爺さんになると、ヒマになる。だから、というわけでもないが、月一で一年間、シス研HPでコラムを書くことにした。前回それもたった一回のコラムは2009(平成21)年だから、ちょっと何とかしないと、みたいな気もするし。
かといって、読んでもらえなくても、全然平気です。それは、面白くないってことだから。でも、目標は高く、たまには「座布団一枚」ぐらいのことを書けるといいなぁ。